TRPG 短話集

TRPGでのシチュエーション(主にダンジョン)を色々書いてます。

牢屋部屋

牢屋部屋

ここは、牢屋の様だ。いくつも同じような扉が並んでる。

そのうち、いくつかから、声が聞こえる。

「助けてくれー」

「お願いだ。出してくれー」

「俺は無実だ―」

壊れたスピーカーのように、同じことを繰り返している。

扉が、ガチャガチャ音を立てるようなこともない。

ただ、声だけが繰り返し聞こえる。

 

残念だが、声の主は、もう生きてはいない。

無念が、声だけを繰り返させている。

クレリックの正しい祈りによって、これらの声の主は昇天できるだろう。

そして、静寂が訪れる。

恨みの念がこもった指輪を残して。

この呪われた指輪は、脱獄防止を兼ねて罪人を弱らせるためにつけられる。ウィークネスの呪いがかかった指輪(この指輪を装備させられると、STR値が最低値となる。)だ。自力では外すことはできない。

もし、これを装備した場合は、リムーブカースの呪文ではずすことができる。

冒険者は、これを遺品として持ち帰るのが任務かもしれない。

もしくは、廃墟を探索していて偶然見つけるのかもしれない。