TRPG 短話集

TRPGでのシチュエーション(主にダンジョン)を色々書いてます。

坂のある部屋

坂のある部屋

 

この部屋は、100フィートほどの縦長になっていて、床が坂のようになっている。

部屋自体の幅は、あまりないが、通路というには広く、通路ではなく部屋という表現が合う。

坂は、手前から奥に向かって、均一に徐々に高くなっているが、一番奥の方だけ、坂が急になっている。階段などはなく、坂道だ。坂を上ったあとは、小さな広場があるようだ。

イメージとしては、緩やかな坂道が、最後だけ石段で上がるような角度で高くなっているような感じだろうか?

床は、均一で、滑らかだ。もうすこし急なら、滑り台のような感じで遊べそうだ。

また、上から油でも流されたら、滑り落ちそうだ。

実際、坂の上の小さな広場には、大量の液体を一気に流す鍋のようなものがあり、傾けると、大量の液体が一気に下へ流れ落ちる。

液体は、油(よく滑る油、引火に気を付けないとやばそうな油、最初から火がついた油)、水(ただの水、泥水、塩水、湯など)、酸(服だけを溶かすえっちな酸、装備品が破壊されたり、プレイヤーにダメージが入るような酸)、粘液(いわゆる、ヌルヌルだったり、ベトベトだったり)色々あるだろう。

坂の上に、敵対するモンスターがいて、これらを使える知恵があるなら、プレイヤーを苦しめることになるだろう。

~~~~~~~~~~~~

おれたちゴブリン。頭は悪いほうだ。

坂を上って迫ってくるニンゲンどもの足元に油を流したところ、やつら、坂の下の方へ滑り落ちていくのが見える。俺らの策にハマった。爽快だ。

「ふははははは! イケぃ野郎ども! ニンゲンどもを滅ぼすのだ!」

調子にのった、おれたちゴブリンは、気勢をあげて、追撃をかける。ニンゲンどもの倍の数いるのだ。余裕で勝てる。戦いは数だよ。数。

「ヒャッハー!! GIIIIIYYYYYAAAAA!!!!」

坂道を、スキーやスケートの選手のように、かっこよく滑り降りるイメージだったんだが、現実は厳しい。

俺らは、全員、派手に転んだ。もがいても起き上がれないまま、ニンゲンどもに向かって滑り落ちていく。

うっはー、みっともねー。しかたねぇ。このまま、刃物をやつらに向けて突撃だー!

と、思ってたんだけど。俺はケツから、あいつらの顔面に突っ込んだ・・・。

・・・仕切り直しだ。ケツがいてぇ。痔になりそうだ。

足元が、滑るけど、向こうも条件は同じ。やってやるぜ!!!